はたらくクルマと樹木葬墓地

 今回は、現地事務所より樹木葬墓地の工事現場で活躍している「はたらくクルマ」について、ご紹介させていただきます。

 現在、樹木葬墓地では杉林に光を入れるための間伐作業・危険を防止するために枯損木の撤去作業が行われているところです。(撤去された樹木には新たな役割があって、森林組合の加工場にて舗装路用チップや階段・ベンチなどに姿を変えて、再び「木もれびと星の里」へ戻ってきます。)

 樹木の伐採作業を大別すると、①伐倒方向を決め、②伐倒方向に受け口を作り、③伐倒方向の反対側に追い口を入れて樹木を倒し、④根を掘り起こして、⑤切った木と根を処分する。という5つの作業工程となりますが、樹木の林立する区域のなかで、墓標となる樹木を傷つけないように高木の杉の伐採作業を行い持ち出しすることは至難の業です。

 そこで、北摂の樹木葬「木もれびと星の里」の造成工事では、作業の場面に合わせて、さまざまな「はたらくクルマ」を使って安全かつ効率的に工事が進められています。

【フェラーバンチャー】

 tree felling(伐採)+bunching(集積)からなる造語。上述にある樹木の伐採作業①~④を1台の重機で行うことができるスグレモノです。バックホウ(ショベルカー)のショベル部分が大きなヤドカリのハサミ手のようになっていて、自在にものを掴むことができます。

また、このハサミの部分にカッターが付いていて、樹木を掴みながら幹をカッターで切断するため、樹木が転倒することを防ぎます。伐採された樹木幹を林立された隙間に安全に倒すことができます。残された樹木根についても、このハサミ手で掘り起し、樹木幹と一緒に集積場へ運びます。

 実際に自身の手のように自在に重機を使いこなすためには、専門の資格と高度な技術が必要となります。また、重機も精緻なメンテナンスを頻繁に行わなければなりません。

 重機は、ほかにも「グラップル」(木材荷役機械)や「フォワーダ」(積載式収財車両)などがあり、森林での工事現場ならではの重機を見ることができます。土日祝日は原則工事を中止していますが、墓参のため現地へお越しになった際には、これらの「はたらくクルマ」の姿を見ることができるかもしれません。

 工事期間中は、何かとご迷惑をおかけしますが、引き続き、ご理解ご協力ほど宜しくお願いします。 お読みいただきありがとうございました。

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